授業の概要 | 従来のセンシング技術と計測技術は主としてさまざまな物理量を電気量に変換することが中心であった。このことに力点をおいた計測端をトランスヂューサーと称している。一方マイクロプロセッサーとIC技術を利用して造られるAD/DA変換器の急速な発達は今までの状況を一変させた。 第一には,センサ,インターフェース,パソコンを組み合わせた計測システムである。これは,パソコンのプログラムを高度化することにより極めて複雑な処理や,多数のセンサからの信号を高速に処理することなど従来はまったく不可能と考えられていたことを可能とした。またいわゆる仮想計測システムと称したプログラム開発の手間を省いたソフトウェアパッケージも実用化されている。第2にはさらにそのシステムを発展させて,検出端にマイクロプロセッサーを含む小型化された電子回路を内蔵し信号伝送をデジタルでおこなう方式も普及している。いわゆるネットワーク計測である。 このような高度化された計測システムが今後ますます普及発達する情勢にある。このようにソフトとハードが融合してある程度の判断機能を有するシステムが生まれている。本科目では,実例をまじえてこれらを講解する。 |