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学校教育研究

科目
学校教育研究
区分
教育学専攻
授業コード
開講期
曜日・時限
春 水/23
単位数
2単位
担当者名
小原 芳明
授業の概要
 教育基本法も新たになり、教育再生会議からの諸提言、そして学校評価の義務化と、昨今、学校を取り巻く環境は変化してきている。戦後60年間維持されてきた学校制度(6-3-3制)も、公立学校でも小中一貫教育(4-3-2)制や公立中高一貫教育制といった新しい仕組みが実施され始められるようになってきている。一方、効率良き高校教育の結果としての履修漏れをはじめとした学力低下、学校そのものの信頼性低下といった諸問題に直面しているのも今日の学校でもある。この授業では、今日の大学に期待される機能、メリット、そして直面する課題から始めるが、それは日本の大学もユニバーサル化され、社会組織として高学歴社会を支え、そして支えられる存在となったからである。大学が社会へのスタート点であることを基にして、大学教育の観点から初等と中等教育、中等と高等教育との接続、学校機能、教育品質改善、そして社会から求められている学校教育のアウトプット(履修歴)とアウトカム(修得)について考察していく。
到達目標
授業計画
テーマ
内容
第1回目
教育に関係する用語の定義  学校だけではなく、日本の教育に関係する用語を挙げる。そうした言葉の意味、含蓄される価値観について考えていく。
第2回目
辞書定義と作業定義 第一週で列挙された用語がどのように辞書定義がなされているのかを、日常使われている意味と比較していきながら、これからの考察にとっての共通定義を考えていく。
第3回目
高学歴社会と大学 日本社会の学歴進歩にあわせて変化してきている大学教育の意味を考える。学歴社会の功罪、学歴無用論、学校歴社会をキーワードとして現在の日本社会での学校教育を考える枠を作成していく。
第4回目
大学教育のメリット 大学教育から得られる事項を挙げながら、大学進学の理由について考えていく。あわせて任意の教育機関であるにも関わらず、大学進学への脅迫観念が生じる原因について考えていく。
第5回目
高学歴社会における大学教育とその課題 (1) 大学教育の役割について考えていく。人的資本、葛藤理論、正当化理論といったことを通じて、大学が担う機能、期待されている役割についても考察する。
第6回目
高学歴社会における大学教育とその課題 (2)
第7回目
後期中等教育の課題 (1) 高学歴社会のおける後期中等教育の課題 (1)
この時代における高校の存在意義、期待されている機能について考えていく。
第8回目
後期中等教育の課題 (2)任意教育機関である高等学校と同じく任意教育機関である高等教育との接続について考えていく。大学試験準備と大学教育準備を軸にして、高等学校と大学との関係についても考えていく
第9回目
前期中等教育の課題 (1)現在の中学校の意味について考えていく。
第10回目
前期中等教育の課題 (2) 義務教育と任意教育とのつながり
第11回目
初等教育の課題 (1)
第12回目
初等教育の課題 (2) 初等教育と中等教育とのつながりや、昨今の傾向である小中一貫教育の意味、機能、期待を考えていく
第13回目
教育機関の諸機能 (1)小中一貫教育、中高一貫教育、公立学校対私立学校のメリットとデメリット
第14回目
教育機関の諸機能 (2)
第15回目
これからの高学歴社会における学校国際(クロスボーダー)化される小学校の傾向について考える。この動きが中等そして高等教育に与える影響について考察していく。それは社会が期待することなのか、それとも一部の父母の願望なのか、教育格差が懸念される現代における学校が直面する課題(国際化と平準化)について考察し、この科目のまとめを仕上げる。

使用テキスト
荒井一博著『学歴社会の法則― 教育を経済学から見直す』光文社新書
林壮一著『アメリカ下層教育現場』光文社新書
小塩 隆士著『教育を経済学で考える』日本評論社
田中壮一郎著『改正 教育基本法』第一法規出版
参考文献
プリント(授業時配布)
成績評価方法
中間テスト(35%),レポート(20%),学期試験(45%)

更新日:02/12/2008
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