授業の概要 | 1960年代以降盛んに「多文化社会」とか「マルティカルチュラリズム」とか「文化多元主義」、あるいは「多文化主義」という用語が使われるようになった。日本でもこうした用語が盛んに使われ、またあたかも「多文化社会」がすばらしい社会であるかのように捉えられている。すばらしい側面もあるだろう。しかし、すばらしい側面があれば必ずと言ってよいほど対立する側面も生じる。どんな問題が生じるのかを、東欧系ユダヤ人学者で、アメリカ合衆国教育副長官を務めた後、ニューヨーク市立大学の上級研究員になっているダイアン・ラヴィッチの論文に探り、考察する。
この論文が発表されてすでに17年が経つが、一度は目を通しておかなければならない論文である。 |