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多文化研究

科目
多文化研究
区分
英文学専攻
授業コード
40700
開講期
曜日・時限
秋 月/34
単位数
2単位
担当者名
池田 智
授業の概要
 1960年代以降盛んに「多文化社会」とか「マルティカルチュラリズム」とか「文化多元主義」、あるいは「多文化主義」という用語が使われるようになった。日本でもこうした用語が盛んに使われ、またあたかも「多文化社会」がすばらしい社会であるかのように捉えられている。すばらしい側面もあるだろう。しかし、すばらしい側面があれば必ずと言ってよいほど対立する側面も生じる。どんな問題が生じるのかを、東欧系ユダヤ人学者で、アメリカ合衆国教育副長官を務めた後、ニューヨーク市立大学の上級研究員になっているダイアン・ラヴィッチの論文に探り、考察する。
 この論文が発表されてすでに17年が経つが、一度は目を通しておかなければならない論文である。
到達目標
 多文化社会に関する文献を読み、理想的な多文化社会のあり方をそれぞれが考案する。また、社会学的な英語の論文を正確に読み、自然な日本語にする能力も培う。
授業計画
テーマ
内容
第1回目
 ラヴィッチの「文化多元主義―多から成る多」  カナダやオーストラリアは「文化多元主義」(multiculturalism)を国是としているが、アメリカはまだ国是としているわけではない。だが、建国以来の多民族国家であるがゆえに1960年代以降急激に少数派が顕在化(可視化)してきた。それにともなって「文化多元主義」も社会に浸透し始め、ハイフン付アメリカ人(hyphnated American)が急激に増加した。これは宗教学者のダイアナ・エックに言わせれば、文化多元主義が「社会的現実」となっているのである。その結果、アメリカにおいては「多元論的文化多元主義」と「個別論的文化多元主義」とが考えられているという。これら二つのイズムを考察する。そのテキストとして「多元論的文化多元主義」を好しとするダイアン・ラヴィッチの論文を読む。
第2回目
 同上。  同上。
第3回目
 同上。  同上。
第4回目
 同上。  同上。
第5回目
 同上。  「個別論的文化多元主義」を賞賛するのは誰か?
第6回目
 同上。  同上。
第7回目
 同上。  「多元論的文化多元主義」を賞賛するのは誰か?
第8回目
 同上。 同上。
第9回目
 アサンテの「文化多元主義」  「個別論的文化多元主義」の代表的論客はテンプル大学アフリカ系アメリカ人研究科長のモレフィ・キート・アサンテ。そのアサンテの論文を読む。
第10回目
 同上。 同上。
第11回目
 ヨーロッパ中心主義的覇権 ヨーロッパ中心主義とは何か?
第12回目
 同上。 同上。
第13回目
 主流文化志向? 誰もが主流文化へ同化しなければならないのか?
第14回目
 同上。 同上。
第15回目
 まとめ。 理想的な多文化社会とは?

使用テキスト
 プリント。Berman, P. et al. (eds.) (1992). "Debating P.C.: The Controversy Over Political Correctness on College Camupuses". New York: A Laurel Trade Paperback.
参考文献
授業時にプリントで配布する。またBlackboardへも掲載の予定。
成績評価方法
 毎回の発表。場合によってはペイパーを課す。

更新日:01/04/2008
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