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植物育種学特論

科目
植物育種学特論
区分
資源生物学専攻
授業コード
41011
開講期
曜日・時限
秋 月/12
単位数
2単位
担当者名
角谷 直人
授業の概要
植物育種が対象とする形質は,生産力,繁殖習性,ストレス耐性,耐病性,品質など多方面にわたっている。これらの形質を発現させる機構の解明は植物生理学,植物生化学の発展に伴って進められてきたが,分子生物学,遺伝子工学の手法を取り入れた遺伝子育種の研究は飛躍的に進み,それらの成果に基づく応用研究も進められている。植物育種学特論では,植物の重要形質について分子機構の研究および遺伝子組換え植物開発の現状を研究論文や総説により理解を深め,分子育種の将来展望をさぐる。また,近年有用技術として発展してきたDNAマーカーを利用した育種についても理解を深める。
到達目標
バイオテクノロジーが実際の育種にどのようにして利用されてきたかについて理解するとともに最新の研究成果を論文レベルで理解する。
授業計画
テーマ
内容
第1回目
葯培養による半数体育種 葯培養というバイオテクノロジーを基に、半数体育種法の技術を体系化し、世界で初めてのタバコの実用品種MC101号を開発した話。
第2回目
細胞融合の育種への応用 細胞融合について。非対称融合によるタバコの雄性不稔系統の作出。細胞融合によるバレイショの2x育種法。
第3回目
アグロバクテリウム法による形質転換法 アグロバクテリウム法による形質転換法。スーパーバイナリーベクターによるイネ、トウモロコシの形質転換。
第4回目
ウイルス抵抗性植物の育成 アグロバクテリウム法によるPaMMV抵抗性トランスジェニックパチョリの育成。ウイルス抵抗性植物の作出法と実用化されたウイルス抵抗性作物。
第5回目
低蛋白イネの育成 イネの貯蔵蛋白質について。遺伝子組み換えによる低蛋白イネの育成。遺伝子組み換えイネの安全性評価の実際。
第6回目
Btトキシンによる耐虫性植物 Btトキシンについて。どのようにして実用レベルの害虫耐性の形質転換植物を作ったか。組み換え作物の食品としての安全性。
第7回目
植物のもつ抵抗性遺伝子の利用 植物のもつ抵抗性遺伝子。植物のもつ抵抗性遺伝子を導入した耐病性育種。
第8回目
抗菌蛋白質による病害抵抗性植物の育成ザルコトキシン、ディフェンシンについて。抗菌蛋白質を形質転換した病害抵抗性植物。
第9回目
低温耐性植物植物の低温障害発生のメカニズム。低温傷害と活性酸素種。低温耐性のトランスジェニック植物。
第10回目
耐凍性植物低温馴化の分子機構。耐凍性のトランスジェニック植物。
第11回目
耐塩性、耐乾性植物耐塩性を付与する要素。耐塩性のトランスジェニック植物。
第12回目
分子マーカーについて分子マーカーについて。RFLP(restriction fragment length polymorphism)、RAPD(Random Amplifeid Polymorphic DNA)、AFLP(Amplified Fragment Length Polymorphism)等について
第13回目
分子マーカーの利用による育種(1)AFLPマーカーによるタバコのPVY抵抗性遺伝子のマッピングと戻し交雑育種への利用。
第14回目
分子マーカーの利用による育種(2)分子マーカーとQTL解析。タバコの立ち枯れ病抵抗性育種への利用。
第15回目
試験

使用テキスト
特にテキストは使用しない。必要に応じて資料を配付する。
参考文献
長田敏行編「植物工学の基礎」東京化学同人
成績評価方法
実際に関係する論文読んで発表して貰うのが50%、試験が50%で評価する。

更新日:01/15/2007
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