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学習と記憶と推論

科目
学習と記憶と推論
区分
電子情報工学専攻
授業コード
42323
開講期
曜日・時限
秋 月/910
単位数
2単位
担当者名
塚田 稔
授業の概要
人間は外界の環境と相互に情報交換しながら、生きるために変化する外界に適応したり、また外界に働きかけて外界を修正して生活を営んでいる。そのためには、外界に状況を的確に認知、認識し、変化する外界の情報を予測したり、計画をたてる機能が脳内に創りだされなければならない。そこでは行動によって外界に働きかけ、その外界からの応答を感覚系でとらえ変化する外界を予測して次の行動を決定するダイナミックな情報処理過程が存在する。この過程によって、外界の脳内モデルが形成される。このモデルは外界からの入力がなくても外界の脳内モデルとして予測や推論の基本要素を形成している。
一方、人間は新しい創造的活動に意欲を燃やし、新しい価値判断や新しい情報の創成を喜ぶ動物でもある。現実的な世界を離れたイマジネーションで楽しむ世界もあれば、芸術的創造の世界、科学や技術の発明発見の世界もある。ここには、人間が脳内において推論や創造によって新しい情報を創成し、自分自身の世界(個性)を創り上げていくダイナミックな思考過程が存在する。
 この2つのダイナミックなシステムが互いに主体性と協調性によって相互作用し、学習と記憶によって心の世界を形成している。信念や欲望や情が自由意志のもとで両システムを駆動するエネルギー源となっている。このような観点から脳の記憶と学習と推論の講義を行う。
到達目標
人間の最も優れた機能である言語と思考では脳の学習と記憶の脳内情報処理メカニズムを理解し、パターンとシンボルの脳内情報表現について理解することを目標とする。
授業計画
テーマ
内容
第1回目
脳内情報表現の世界 脳内に創る世界には2つのダイナミックなシステムがある。1つは外界の世界に適応して生活するための外界の脳内モデル、もう1つはそのモデルを用いて予測や想像を行う情報創成の世界である。
第2回目
 〃  〃
第3回目
脳と知識 人間の過去の知識を組合せ、操作、変換したり、また新しい知識を獲得する能力について学ぶ
第4回目
脳とコンピュータ 人間の脳とコンピュータとの情報処理機能の違いを考える現在コンピュータの知識とその限界を学ぶとともに脳型コンピュータの設計原理を考える。
第5回目
 〃  〃
第6回目
知識の情報表現 (A)おばさん細胞説について
第7回目
 〃 B)分散情報表現 (C)ダイナミック細胞集合情報表現
第8回目
推論と問題解決人間の思考過程の基本にある推論について3段論法や確率的推定などについて解説しそれを用いた問題解決を学ぶ
第9回目
 〃 〃
第10回目
学習と記憶人間の知識形成の根幹である学習と記憶のメカニズムを解説し知識の類似性や概念の獲得について学ぶ。
第11回目
 〃 〃
第12回目
言語と通信言語獲得の脳内メカニズム、言語と思考、言語による会話や理解、機械による言語理解などを解説する。
第13回目
エクスパートシステム人間のエクスパートシステムについて解説する。
第14回目
復習
第15回目
復習

使用テキスト
なし(授業時に書物、文献はその都度指示します)
参考文献
 〃
成績評価方法
レポート、授業の発言内容の評価、平常点

更新日:01/15/2007
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